雲は山と台風より渋かった

インタビューで、「少女」のことについて尋ねられたら、あなたはどう返答する?「幸運」は、人それぞれで印象が全く違うかもしれない。

陽の見えない大安の昼は熱燗を

「富士には月見草がよく似合う」と、名セリフを書いたのは文豪の太宰だ。
太宰はバスに乗って、御坂山塊を越えて、現在の山梨県甲府市へ行く途中だった。
そこで偶然にも一緒になったお婆さんが「あら、月見草」とつぶやく。
その時、振り向いた太宰治の目に映ったのが、月見草、その隣に富士山である。
富岳百景に記されたのこの話は、名峰富士を理解するときに欠かせないと思う。
多くの芸術に引っ張りだこの、3776mの名山だ。
どの位置から見ても同じく、美しい形をしているために、八面玲瓏と言うワードが似合うと口にされる。
そうかもしれない。
私が特に好きなのは、冬景色の中の富士山だ。

泣きながら泳ぐ父さんと枯れた森
少年は夜中の3時に眠りから覚めてしまった。
夏休みもすでに1週間くらいたった夏の夜だった。
暑くて寝苦しくて熟睡できなかったのだろう。
扇風機は室内のぬるい空気を撹拌しているだけで、ちっとも涼しくない。

眠れないし、お腹も空いたので、少年は大好物のカレーを作る事にした。
冷蔵庫を開け、野菜と肉を準備して、料理し始めた。
夜が明けそうな時間には、家中に芳ばしいカレーのいい匂いがしてきた。

陽気にお喋りする母さんとアスファルトの匂い

とある涼しい日、少年はお母さんからおつかいをたのまれて、はくさいとネギとぶた肉を買いにいく途中であった。
少年はひそかに嬉しかった。
晩御飯はしゃぶしゃぶだ!やったぁ!…と。
だが、問題は次の瞬間に起きた。
なんと、ズボンのポッケにあるはずのお使い用の2千円が、どこにも無いのだ!
少年はお店の支払い所に並ぼうとする時、念のためポッケの中に手を入れて確認してみたのだ。
そして、その瞬間、お金が無くなっているのに気がついたのである。
怒る母親を想像しながら、少年は手ぶらで家路につくことにした。
今後は、お金はクツかくつ下にしまおう。
少年は天を仰いでそう心に決めた。

薄暗い仏滅の晩に食事を
打ち上げ花火の時期なのだけれど、住んでいる場所が、観光地で週末の夜、花火が打ち上っている、もう慣れてしまって、新鮮さも感じなくなった。
土曜日に、打ち上げ花火をあげているので、文句もどっさりあるらしい。
自分の、住居でも花火の音が大きくて自分の子供が怖がって泣いている。
夏に一回ならいいが、夏の間、土曜日に、一時間近くも花火をあげていては、むかつく。
さっさと終わればいいのにと思う。

雲が多い仏滅の夕暮れに立ちっぱなしで

「今晩はカレーよ。」
少年はお母さんのその発言を聞いて、思わずガッツポーズをとった。
少年は学校が終わって家に帰ってから、扇風機にあたりながらテレビを見ているところだった。
今日は格別に西日が暑い。
窓辺では風鈴がときおり鳴っていた。
テレビでは、昔のなつかしアニメをやっていた。
今日のアニメは「一休さん」をやっていた。
こんなにも頭のいい坊主がいたら、学校のテストは満点取るだろうな、と少年は思っていた。
だけど、調理場からカレーのいい匂いがにおって来たとき、少年はアニメのことは思考から消えていた。

熱中してお喋りする君と花粉症
良いおくりものを決めなくてはと思っている。
結婚記念日がすぐで、家内に何かしらプレゼントをあげたいのに、しかしとっても良いプレゼントが決まらない。
妻に何か欲しい物があるのならば、話は早いが、あまり、物を欲しがる気持ちがないので、欲しい物が思いうかばない。
なのだけれど、ばれないように喜びそうなものを見つけてびっくりさせたい。

雨が降る仏滅の夜に熱燗を

関東でも古くから華やいでいる町が、浅草。
最も由緒ある寺が浅草の観音様だ。
そこそこここ最近、参拝に行ってきた。
久しぶりに向かう都内浅草参拝。
再び、自身の目でちゃんと確認し分かったのは、外国人のお客様がたくさんいること。
色々な国からお客様が集うここ浅草だけど、ちょっと以前よりどのように見ても多くなった。
そもそも、世界で一番背の高い総合電波塔、東京スカイツリー完成の関係もあると思う。
近隣からは、羽田空港のハブ化によって便が良いという事から、そして、ヨーロッパ諸国や欧米からは、着物や和装小物に魅力を感じ来る観光客が多いと思う。
とにかく、この先もたくさんの外国人観光客が来ることを想像した。
日本の素晴らしさを見つけぜひ楽しんで心に残る印象を抱いてほしい。
一方の私は、仲見世通りをじゅうぶん観光することができた。
お土産として名物の人形焼と、雷おこしをたくさん購入して、着物や帯も観賞させてもらった。
宝蔵門を通過すると、豪華絢爛な本堂が見えてきた。
この瓦屋根はチタン瓦を取り入れて、工事を行ったという。
本堂の観音様に旅の無事と平和を祈りしっかり手を合わせてきた。
頑張りが必ず実りますように。

自信を持って熱弁するあの人と履きつぶした靴
晩酌などのお酒のおともに、カロリーが低く体に良い物を!と考えている。
しばらくのお気に入りだったのは、焼いた葱。
それ以前は鮪。
それから、直近では湯葉だけれど、お金がかさむのでそれも辞めた。
そして、新たなおつまみを発見した。
スーパーで100円しないくらいのエリンギ。
小さく切って、マーガリンで炒めて、みりんと塩を少々ふりかけて味を調えたもの。
大分コストは低いし、カロリーも低い気がしませんか。

勢いで大声を出す兄さんと僕

店内の客は、ほとんどが日本人だという様子だったのでその光景にびっくりした。
買い物中のお客さんは、ほとんどが日本からの観光客という状態だったので、その雰囲気にもびっくりした。
なんでも、韓国の化粧品は肌の栄養になる成分が多く含まれているとか。
もちろん、コスメにも興味はあったけれど、店番の人の日本語能力にも素晴らしいと思った。
この分野の会話だけなのかもしれないが、日本語がそこそこ上手い。
私たちは、過去に勉強した英語を使う気満々で向かった韓国だけど、必要ないくらいに。
必要に駆られれば、努力次第で外国語を理解できるということを目にすることができた旅行だった。

暑い平日の夕暮れに微笑んで
今日の夕食は一家そろって外食なので、少年は下校の時、思わずスキップしてしまうほど嬉しかった。
何を注文しよう、と夜が待ち遠しくて、いろいろとシミュレーションしていた。
カレーやオムレツ、餃子や春巻き、などなど、メニュー表にはどんな物があるのかも楽しみだった。
今回はこの前開店したファミレスだ。
お父さんの運転する車は、そろそろお店の駐車場に到着する頃だ。
お母さんは助手席から外の景色を見ている。
お姉さんは少年の横で、イヤホンで音楽を聴いている。
少年は車から飛び降りると、ドキドキしながら入り口を誰よりも先に開けた。

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